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200.08.01

紙は神に通ず

ポンテ:

書道を習い始めて今年(2008年)で5年目になる。

習い始めた頃の私の日常は、仕事に追われる毎日だった。 或る国際スポーツ大会の事務局で、プレス対応の役目をしていた私は、時間にルーズでせっかちで我がままな外国人プレス相手に、昼と夜が逆転する生活が続いていた。 少しでも気持ちをリフレッシュさせる時間を作ろうと、半ば駆け込み寺へエスケープする気分で、カルチャーセンターの書道教室に逃げ込んだ事が書道を習うきっかけだ。

おかしなことに、当時係わっていた仕事は今では辞めてしまっているのに、書道教室は辞めずに今も続いている。

いつかちゃんと習いたいと思っていたので、少々体調が悪くても週一回は墨に向かっている。 一心に墨字を書くと心身が落ち着いていくからおもしろい。

この5年間ずっと縦333mm、横242mmの大きさの半紙に書いている。 これが普通だと思ってるし、心を落ち着かせる目的で始めたためか、普通以上のことも望まず、カルチャースクールに通っている。

ところが、昇段試験を受けるに当たり、この夏より縦1360mm、横348mmの大きさの半切(はんせつ)の作品に挑戦することになった。 いきさつはいろいろあったが、最終的には先生や先輩のアドバイスと自分の気持ちが後押しをしたのだと思う。

先日、先生がお手本を書いてきてくださった。 紙の大きさ(長さ)が変わったのはもちろんだが、私が感動したのは紙の質だ。 柔らかくしっとりした優しい紙だ。半紙に比べて縦の長さが4倍も大きいので、うっかり破ったりしないように扱いも優しく丁寧になる。

手漉きの和紙。
そこに踊る先生の力強くも美しい字。何とも言えない味わい。
これから私もこの和紙で作品をつくるんだと、背筋が伸びる思いがした。
「先生、素適な紙ですね。緊張します」

「紙は神に通じるからね」と先生。

紙は元来自然の草木を原料とする。
山、川、草木、雨、風すべての自然現象に神を感じ敬ってきた日本人にとっては、自然物から作る「カミ」は、「神」でもある。 神事に用いられる祓い幣(はらいぬさ)や紙垂(しで)に白い紙(和紙)が用いられているのは、このことに由来するのだそうだ。

半切一枚に八百万の神。
白い半切を前に、気が引き締まる。
深く息を吸い込む。
心の中で祈願する。

「私に良い字を書かせてください。アジマリカン。」


2008.08.01

 

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